能登地震が起きて思うこと。

元旦から地元石川で地震が起きて、故郷について思うこと。

 

私はいま海外にいて、地元から離れていて、何もできない。

地震が起きたとき、私はオーストラリアで元日から働いていました。

仕事が終わってスマホを手にとると、離れた友達から「家族は大丈夫?」とか「すごい揺れやった、、」というLINE通知がたくさんあって、それでやっと地震のことを知った。地震は元日にもやってきて、まったく日を選んでくれないんだって思った。

 

離れた場所にいて、スマホに入れているSIMカードだって海外のもの。故郷でどんなに大変なことが起こっていても、当然スマホから警報が鳴るわけもない。自分から連絡をするとか調べないと情報も一切入ってこない。家族の状況、みんなはどう過ごしているのか…どれもこれも電話しないと分からない。

 

「海外に住んでいたら、家族に何かあったときでもすぐには駆けつけられない」とは前から分かっていました。

頭ではそう理解していたものの、本当にその「何か」が起こってしまったとき、家族や友達に連絡をとって状況を知ることくらいしかできない自分の無力さを感じています。

家族から、地元から離れるってこういうことかと知った。

 

地震大国の日本に生まれながら、私は運よく震度5以上の揺れを経験したことがない。

小さい頃や去年、能登で大きな地震があったときだって地元ではたいして揺れなかったし、死傷者の数もこんなレベルではなかった。

それが、今回は能登から離れた地元でさえ震度5以上の揺れがあって、大津波警報が出て、私の家族もみんなで避難していたほどだった。

 

恥ずかしいお話だけれど、これまで他の地域で災害が起こったときには「大変だ…募金しよう」とは思うものの、どこか他人事に感じている自分がいたのが正直なところ。

それが、一気に「身近に起きていること」として感じられるようになりました。

 

★★★

今のところ、自分の家族や友達はみんな無事だけれど、なかには厳しい状況にいる親友もいる。どうにかならないかと一緒に調べたり、ニュースやSNSを見ていると「自分の故郷では大変なことが起きているのに、自分だけがこんな所で日常を楽しめない」という気持ちにもなる。

 

一方で、オーストラリアでも地震のことがニュースになっていたみたいだけど、こちらでは当たり前に「普通の日常」が動いている。お正月に重きを置く文化でもないらしく、アデレードでももう「ただの平日」になっている。

 

(正直に、この気持ちをインターネットに残していいのか分からないけれど)

そんな場所で 自分だけが悲しみに落ち込み、日常を楽しむのも自粛したところで、いったい何の役に立つんだろうか?と思う自分もいる。

実際には お出かけしたり楽しく過ごせる瞬間はあるものの、SNSを見たり地元や仲良しの人たちのことを思うと、とても明るい気持ちではいられなかったりする。毎日のように更新しているインスタのストーリーも、写真は撮っても今は楽しい投稿をする気になれなかったり。

 

私がフォローしている石川県民たちは地震が起きてから、楽しいお出かけの様子や美味しそうな写真、今年の抱負なんかをストーリーに上げている人が1人もいなかった。

いつも更新している人でさえ発信していないか、地震関連のことを拡散している積極的な人がいるくらい。年始を楽しんでいる人のストーリーが1つもないの。

そういう投稿をする気になれないのは自分も同じだけれど、みんなはどう過ごしていますか…?

★★★

去年の末ごろから「私はやっぱり地元の石川が大好きで、大切な人たちの近くに住みたいな」と思ってた。今はオーストラリアにいるけれど、ここでやりたいことを成し遂げたらビザを延長せずに帰ろうかな…って感じ。

その気持ちが、地震が起きたことでさらに強くなりました。

できるだけ大切な人たちの近くにいたいです。

 

離れた海外で いまの私にできることは本当に少ない。

「まずは募金から…」と思ってお金を払おうとすると、「不正アクセスの可能性があります」とか出てきて叶わず、自分の故郷で起きたことなのに悲しくなったり。

 

それなら他に何ができるのか?

もし困っていることがあれば一緒に調べたり、地震の話題に疲れたら ぜんぜん違うお話だってできる。仲良しの人たちには特に、「何かあったら(何もなくても)いつでも、ゆるっと連絡してね」という気持ちです。

 

実家のある地域では 大した被害はないし、もう普通の生活ができているとのこと。

インターネットでしか情報を得られないから大変な状況ばかりが目につくし、もしかしたら私のほうが大袈裟に捉えているのかもしれない。

それでも、大切な人たちや大好きな故郷を想う気持ちは変わらない。

 

大変な状況にいる親友や、辛いムードになっている人たちに寄り添う気持ち。

なんでも連絡してということを伝えたくて、ブログを書いてます。

 

帰ったら何ができるんだろうか。。石川に帰ったところで、そもそも地震のときにその場にいたとて、自分には何もできないのかもしれない。

ただ、石川県に住んでその土地でお金を遣って、他県の人たちに「石川はステキなところだから、ぜひ来てね!」って言えるくらいかもしれない。

それでも、どうかみんなで前を向いてもっともっとステキな場所にできますように。

 

能登はお年寄りばかりの地域で、珠洲なんて去年大きな地震が起きたばかり。

日本で働いていたとき、地震からしばらく経って珠洲の取引先へ電話したことが忘れられない。電話先の声も疲れていて、「ここは年寄りが多いから、町のみんなも疲れてるしまだまだ楽しいことをするような、取引ができるような元気はない状況なんです。」と言われた。

そのときから、たった半年しか経ってないのよ。

★★★

こういうときこそ若いチカラが必要だと思うの。

「いまの自分には何ができるか」「いざ災害が起きたらどう動くのか」しっかり考え、身近にいる大切な人たちとも話し合うことが、すぐに私たちにできることなんだと思います。

考えるべきことはたくさんある。

 

すぐにでも物資を届けたい気持ちもすごく分かる。だけど、通れる道も限られて整っていないのに、「一般のクルマで渋滞をつくり、緊急車両が通れなくなる」ことはあってはならないこと。

それなら「水も食料も安定しないところで避難しているお年寄りの家族」を個人のクルマで迎えにいくのは、一体いつから動いていいのだろう?

 

・すぐにでも避難しなければいけないとき、飼っているペットはどうするのか?

・何かが起きてしまったときに家族みんなが逃げられるように、平時から話し合っておく必要があるよね

・避難のときはクルマで逃げるべきなのか、それを乗り捨てるべきタイミングはいつなのか

・電話も繋がらなくなったとき、どこで集まれるようにするのか …などなど。

こういうことをきちんと考え、前もって家族や大切な人たちと話し合っておくことが「すぐにでもできること」なんだと思います。

 

ニュースが更新されるたびに、安否不明と亡くなった人の数が増えていく。いったい、どんな大変なことが起こったのか。時間が経つにつれて「どれだけの被害があったのか」が分かってくる。

そういう現実をきちんと知ることも、私たちができること。

 

★★★

ニュースやSNSで流れてくるのは どこも「遠い県外のお話」ではなく、見知った地名や馴染みのある場所だったり。ずっとずっとスマホを見ていると、本当に悲しくなってしまいます。

そういうときは、スマホを置いて目の前の暮らしに集中してみるのも大事なこと。

前を向いていくために、心を追い詰めないために。

 

どうか、これから余震とか起こりませんように。

ではまたね。

ブルーベリー畑から逃げてきたお話③ 周りの人ってほんとに大事。

このお話は連載ものです :)

前回までの、ブルーベリー畑のお話はこちら ↓

第1回 海外にいる日本人、狙われてます。

第2回 トラブルを防ぐためにできること

 

★★★

これまで、ブルーベリー畑のお給料について書いてきました。

正直、お金の問題だけなら「次の仕事が決まるまでは働きつづけて、出費を抑える」という選択肢もあったと思う。

それでも10日間でファームを出ることに決めたのには 理由がもう1つ。

「一緒にいる人たちとの価値観があまりにも違っていた」からでした。

 

前にも書いたように、私が働いていたファームでは9割以上がワーキングホリデーで滞在している日本人。

お互いに母国語で話せるし、初めは「ここにいる人たちから いろんなお話を聞けたらいいな〜」と思ってワクワクしていたの。「日本から離れた場所で旅をして働いて、他の人たちはどんな目的で来たんだろう?どんな夢を持っているんだろう?」って気になってた。

 

人によって違う、いろんなストーリーが聞けるかと(勝手に!)期待していたけれど、いざ聞いてみると「自分が手に入れた経験や情報を、容易く他人にはシェアしたくない」と考える人もいるんだって分かったの。

例えば「ブルーベリー畑の次は、どこへ行くの?」と聞けば「秘密〜!」と返ってきたりとか…(笑) ホステルにいれば必ず聞かれるくらい、当たり障りのない話ですら答えが返ってこなかったり、20代どうし母国語で話しているのに会話が成り立ってなかった。

私は「同じ日本人だし仲良くすればいいじゃない!みんなで情報交換しようよ」と思うけど、みんながそうではないみたい。

 

ビザ延長のための88日間さえ終われば 二度と会うこともないから!と開き直り、「周りのことなんて気にかける必要はない、自分のことだけ考えてればいい」と割り切っている人も多かった。

シェアハウスの住人もほとんどが日本人。家をキレイに使うこともできるはずなのに、「自分さえ良ければそれでいい」と思ってる人が多いから どこもかしこも汚いまま。

掃除をしないで汚く使ったり「ここは私のスペースだから」と明らかに広いスペースを占有したり、「ファームまでの送迎代は 車を出してくれた人から請求されない限り払わなくていい」と言ってたりとか。。倫理観の違いに、ちょっとビックリした。

 

海外へきて開放的になっているのか、「さすがに日本ではそんな自分中心に生きてないよね…?」ってレベルのことが毎日起こってた。

★★★

ここで、あすかのお話。

もともと私の性格は、周りからの影響をものすごく受けやすいタイプです。

世の中には 身近に何かが起こっても「自分には関係ない」とサラッと流せる人もいるけれど、私にはそうやってスルーするのがなかなか難しいこと。

 

ときどき考えすぎてメンタルに良くないこともありますが、私には「自分とは関係なさそうなこと」にまで興味を持って考える癖がある。(例えば、道ばたでホームレスの人を見ても「同じ人間なのに、どうして今の境遇になってしまったんだろう。どうしてこんなにホームレスの人がいるのか…」とか考えちゃうの。)

 

そういう感覚でブルーベリー畑にいると、

「みんな、さすがに日本では ここまで自分中心に考えたりしてないよね…?この人たちは日本社会に適応できなくて、居場所がなくて海外へ逃げてきたのかな。永住権を目指すのも険しい道で、ビザを延ばしたところで一時滞在者の身であることには変わらない。その後はどうするつもりなんだろう。彼らは何歳になるまで こうして(自分中心に)生きていくんだろう。」

なんて考えて、

「ここは社会からドロップアウトした人たちの溜まり場なのかな?もしかしたら私も、日本社会に適応できないからここへ辿り着いてしまったのかも。自分も他人事ではないわ。」と思うようになりました。

 

そのときの私は お仕事探しの大変さをものすごく感じていて、自分もこのファームを出れば「お金もないのに仕事もない、(ホステルを予約しないと)きょう寝る場所さえない」という状態。「ワーホリで来ている人たちも自分も、貯金を切り崩す生活ならホームレスの一歩手前やん。」とか思ってた。

 

ブルーベリー畑では 一緒に過ごす人たちとの価値観があまりにもかけ離れていて、なんでも自分のことみたいに考える私には「もう大人なのにどうしてこんな発想になるの?」と疑問に思うことが多すぎて、ストレスに感じました。

「なんでこうなってしまうのよ?」と分析するけれど、それって自分のこころの中でずっと文句を言っている状態なんだよね。

そんな場所に数ヶ月もいたら ネガティブに考える機会はもっと増えるだろうし、不満に感じる時間が長くなるほど「自分の性格まで、もっと悪くなりそう…」と怖くなった。

 

お給料が少ないこともあったけれど、それよりも人間関係のほうが遥かに大きな問題だった。「一刻も早くここから出なければ!」と必死になって次の目的地をさがし、短期間での大移動に至ったというわけです。

「このままではヤバイ!」と思うときには、逃げることも大事な手段だと思う。

★★★

ウールグールガ → アデレードへ戻る道中では 最初に滞在していたシドニーへ寄って、そのときに出会った人たちと再会してきました。

「あすかに会えて嬉しいよ〜!」と言いながら温かく迎えてくれて、荒れていた心が少しずつ穏やかな気持ちになりました。彼らの優しさが、本当に大きく感じたよ。みんなありがとう。

 

あくまでもブルーベリー畑で出会ったすべての人と合わなかったわけではなく、尊敬できたり「また会いたい!」と思えるくらい仲良くなれた人もいる。

そんな人に出会えたのも あれこれ苦労した経験も、そこへ行ったからこそ手に入った財産で、たくさん勉強になりました。

 

やっぱり「自分の周りにどんな人がいるか」って、それだけで上手くいくかどうかが決まるんじゃない?って思えるくらい、すごくすごく大切な要素だと学びました。

 

 

ではまたね!

ブルーベリー畑から逃げてきたお話② カモにされないために

前回に引き続き、ちょっとブラックなブルーベリー畑から考えたこと。

 

★★★

海外生活で「日本人をターゲットにした搾取やトラブル」を避けるためには、どうすれば良いのか?という問題。

それらを防ぐには、そもそも「日本語での投稿を見ない」のがベストだと思う。お仕事を探すときだけでなく、お家さがしでも同じくね。

 

そういうポストは もちろん日本人によって投稿されることも多いものの、他の国の人が不自然な日本語で投稿していることもあります。

彼らがどうして「わざわざ母国語でもない日本語で」募集をかけるのか?といえば、(当然ですが)できるだけ日本人に来てほしいと思われているから。

 

では、なぜ日本人が求められるのか?

・とにかくマジメな性格、約束を守る

・忍耐力がある

・綺麗好き

・大人しい

 

どれも全員に当てはまることではないけれど、私たち日本人は本当にマジメです!

「自分は掃除も苦手だし、たまに遅刻しちゃいます…」という人でも、他の国の人たちに比べれば その不真面目レベルがまったく違ってる。

私は 日本人のきちんとした性格を誇りに思うけれど、世の中には悪意をもって それを利用するような人が (特に海外では)たくさんいるのも事実です。

 

彼らが日本人をターゲットにするのは「募集する側」に何かしらのメリットがあるから。

今はオーストラリアにいるので「日豪プレス」「Jamz.TV」などの日本語サイトを見たことがあるけれど、最低賃金に満たない仕事の求人が多め。(違法なので だいたいサイトにお給料が載っておらず、いざ面接に行くと時給が低いことが発覚するパターン。。)

「英語ができない or こちらの法律を知らない」人が狙われているのかなという印象です。

 

「日本人が経営する日本食レストラン」とかなら日本人を募集したい気持ちは分かる。だけど、基本的に わざわざ日本語で日本人を募るような投稿に「マトモなものはほとんどない」と考えてます。

 

なかには本当にいい人の投稿もあるのでしょうが、あまりにも条件が良いものは詐欺の可能性もあるし けっこうリスキーな調べ方だと思う。

(日本語サイトに掲載されている「ものすごく条件のいい」シェアハウスでは、家賃を払っているのに家政婦のように働かされたり、オーナーから性被害に遭うなどの事件も起きていると聞きます。個人的には、家さがしや物の売買で使うのも怖いです。)

 

★★★

(英語圏にいるなら) ローカルな情報を得るには、できるだけ英語で調べるのが理想だと思う。日本のことを日本語で検索するのと同じことです。

「あらゆることを英語で調べて、分からない単語はぜんぶ辞書で調べる!」のはもちろん勉強になるし、私も余裕があるときには 時間をかけて自力で調べるようにしています。

 

そうは言っても「すべてを英語で調べるのは難しい…」という人もいるはず。(ファーム関連の英単語を知らない私もそんな感じでした。笑)

 

そこまでの余裕がないとき、マニアックな単語が多いときには 翻訳サイトの「DeepL」を使っています。こちらは Google翻訳よりも自然に訳してくれて、とっても便利。

多言語に対応しているので、英語圏でなくても使えるの。

 

私の場合は、知らない表現で「これってどんなニュアンス?」と思う部分だけDeepLを使ってます。辞書と併せて使うと「丁寧な表現なのか、カジュアルなのか…」とかが分かるし、理解がすごく深まってオススメ!

 

これがあれば、英語が難しくても「ちゃんとした日本語で」英語で書かれた情報が手に入ります。すべてのトラブルを防げるわけではないけど、少なくとも日本人だけをターゲットにするようなものは排除できる。

 

学生のときには きちんと勉強したくて翻訳サイトを使う機会が少なかったし、それを使うと勉強にならないような、ズルしているような罪悪感があったの。最初のほうは翻訳してもらうことに抵抗がありました。

 

でもね、「平和な日本で 英語を勉強する」のと「海外に来て 必要な情報を仕入れる」のとでは状況が違うから。日本語サイトだけを見て 大変な目に遭うリスクを負うくらいなら、翻訳サイトを使うのも1つの手段だと思うの。

日本語サイトだけで調べるよりは安全だし、得られる情報量もグッと増えるはず。

 

★★★

私は お仕事探しでもシェアハウス探しでも、日本語サイトを使わないようにしてきましたが、今回は Facebookの日本語の投稿からブルーベリー畑へたどり着きました。

現地に着いて初めて「こんなに日本人ばっかりなのか…!」とビックリしたのが印象に残ってる(笑)

 

いま振り返れば、コントラクターと連絡していたときに「日本人の割合はどのくらいですか?」くらいは聞けば良かったなと思ってます。

コントラクターの人は忙しいだろうし…」とか「質問ばかりで面倒だと思われて 連絡が途絶えたらどうしよう」と思って、遠慮してたの。

疑問があれば、事前にきちんと聞いておくべきだと学びました。

 

自分では焦らないように心がけていたつもりでも、そのときの私は余裕がなく「一刻も早く働きたい!」とすごく焦ったと思う。

そんな状態では まったく冷静に考えられないし、「普段から意識していることでもすっかり抜けてしまったりする」こともあると勉強になりました。

 

不慣れな国にいるからこそ、ハッピーなときも 切羽詰まったときでも「落ち着いて考える」ということ。いろんなトラブルを避けるために、忘れてはいけないと身に沁みててます。何事も経験だよね。。

 

★★★

ブルーベリー畑のお話は、次でラストです!

ではまたね :)

 

ブルーベリー畑から逃げてきたお話① 日本人はカモです。。

1ヶ月間で「シドニーアデレード → ウールグールガ → アデレード」という、ものすごい大移動をしてきました。

この短期間に起こったことのうち、今回はウールグールガで経験した10日間のファームジョブについて書いていくよ :)

★★★

オーストラリアのワーキングホリデーが面白くて、人手の足りない地域へ行って (農業とか)指定された業種で88日間働くと、ビザを延長できるルールになってます。

 

2年目のセカンドビザの権利さえあれば オーストラリアでの滞在をそのまま延長することもできるし、(いったん帰国するのも含めて)他の国へ行ってから「やっぱりまたオーストラリアへ戻りたい!」となった場合にも ワーホリビザを使ってまた1年滞在できることになっている。

ワーホリの人たちに魅力的なメリットを提示して 人手不足を解消しようだなんて、お互いに嬉しくて素敵なアイデアですよね。

 

私は、

ここで過ごすうちに オーストラリアがすごく気に入って「もっとここに居たい!」と思うかもしれないし、もしかしたら帰った後にまたオーストラリアへ行きたくなるかもしれない。

最初のうちは まだこの国のこともよく知らないから、まずは選択肢を増やすべく「オーストラリアのワーホリといえば!」なファームジョブを探すようになりました。

日本で大規模な農業とか、あんまり経験することもなさそうだからね。笑

 

★★★

お仕事を探すために使ったのは Facebookの「Famz」という、ファームジョブの求人がたくさん見られるグループです。(投稿は日本語もあれば英語のも混ざってます)

そこで気になった投稿の1つにメッセージを送り、晴れてファームでのお仕事をゲットししました!

 

すぐにでも働きたくて最短で行けるフライトを予約し、10万円ほどかけて向かったけれど、その後は なんと10日間で移動することになりました。。

まずは、どんなファームへ行ったのかを書いていくよ。

 

★★★

私の行ってきた Woolgoolga(ウールグールガ)は、ファームで有名なコフスハーバー近くの小さな田舎町。

そこで、ブルーベリー収穫のお仕事に就きました。

収穫中のブルーベリーたち :)

ひたすらブルーベリーを獲ってバケツに入れ、自分が収穫できたバケツの数によってお給料が決まる完全歩合制でした。

 

※2023年現在では「お給料が歩合制であっても最低時給は保証しなければいけない」という法律ができています。

…なんだけど、私の働いていた会社ではその保証がなくて 違法に安いお給料でした。。

 

私たちは「コントラクター」という、派遣会社みたいに農家と労働者を仲介してくれる「人を集める係」の会社に入って働いていたので、お給料を左右するブルーベリーのレートもものすごく低かったの。(レートは 日によって変わるものの、だいたい1kg当たり2.3ドルほどでした。ご参考までに)

 

そして気になるお給料は、なんと平均で 1日50ドルでした。

(日本円に換算すると 5千円未満よ…)

 

ファームは未経験だったので良い成績ではないにしても、1日に 7~8時間は働いていたので ちょっとビックリでした。

頑張ってみたら、3日で一緒に働いていた人たちの平均に追いつくことができたのですが、それでも70ドル(そこから税金と家賃が引かれます…!)。

 

同じ会社で働いていた人たちに「どうやって貯金をしているのか」と訊くと、

「ここにいてもお金なんて貯まらないよ。母国で貯めてきた貯金を切り崩して生活してる。みんなビザ延長のためだけに続けているんだよ。」とのこと。

 

そのときの私は、たくさん移動して貯金が減っていたのと「ファームへ来るために費やした10万円はいつ取り戻せるのか?ほぼ不可能だよね」と気づいて、別のお仕事を探すことにしました。

 

★★★

そもそもね、私が働いていたファームは9割が日本人で、全員がビザ延長の目的だけで働いているようでした。

 

日本人は 他の国の人たちよりも忍耐づよいし、母国には「がんばって働いてもお給料が安い」という会社もたくさん存在しているのが事実。

悲しいけど「日本人は低賃金でもマジメに働いてくれる」と、オーストラリアでは安い労働力としてカモにされることも多いと聞きます。

 

私よりも後に来た韓国人グループは たった2日で見切りをつけて出て行ったので、やっぱり「(数ヶ月とか続けられる)日本人は我慢強い」のです。

 

(コントラクターには尊敬する部分や お仕事に繋げていただいたことへの感謝もあって、ご本人を責めたいという気持ちはありませんが) いま振り返れば、私の経験したファームも「紹介料をもらうために日本人をターゲットにする」という構造だったのかな… と思う。

 

そのファームでは人の入れ替わりが激しいからか、退職について伝えたときも引き留めは一切なく、あっさり了解してくれました。

今でも定期的に コピペのFacebook投稿をされているし、そこで働く人たちは「使い捨て」のような扱いになってるんじゃないかな。

★★★

 

日本人をターゲットにした搾取やトラブルを防ぐためにはどうすれば良いのか。

次は、その予防法について書いていくよ。

 

ではまたね!

数打てば当たるだろう作戦

今日は、お仕事さがしの工夫について書いてみます :)

 

ここオーストラリアでは「返信がなくて当たり前」な勢いなので、

・とにかく当たるまで、多くの職種に応募する

・本当に興味のある会社にはフォローの連絡をする(それでも連絡があるとは限らないけど)

名付けて「数打てば当たるだろう作戦」でやってみることにしました!笑

 

★★★

私は これまでに営業の仕事を経験していて「何回も考えながら試して、ひたすら数をこなせば結果が出る」ってことを学んできた。

試行錯誤を繰り返すうちに「時間をかけて丁寧にするべきところ・力を抜いてもいいところ」が分かってくるし、だんだん効率よくできるようになってくるもの。

このやり方は営業だけじゃなく、(勉強とか婚活とか)多くのことに応用できるのです。

 

最初は 1つのポストに応募するだけで慎重になるし時間もかかっていたのが、だんだん慣れてくれば「たくさん応募するうちの1件」という感覚になってきます。

もともと「断られて当たり前」って気持ちでいるから、今では気になる求人には「片っ端から」ゆるっと応募できるようになってきた。

 

オンラインでの応募だけでは ほとんど返信が来ないから、電話番号が分かれば電話してみたり、直接会社まで行って履歴書を渡したり。。とにかく何でも試してます。

 

★★★

ここで、私が気をつけている大事なこと。

それは「他人と比較せず、あんまり深刻に考えすぎない」ということです。

 

周りの人たちと自分を比べると「お仕事もないまま貯金を切り崩す生活で、いったい私はオーストラリアへ来て何をしているんだ。。仲良しな人たちは 日本でバリバリ働いて頑張っているのに、(それに比べて)私は社会に出た大人としてなんて未熟なのか…」とか考えたら、ネガティブな悪循環に入ってしまうから。

毎回そんなに深刻に考えていたら、メンタルが保ちません。

 

★★★

というわけで、1日に申し込んだ求人を数えて「今日は何件できるかな〜!」とか、お仕事探しもゲーム感覚になってきました。

なかなか思うように決まらず 辛い時間だけれど、できるだけ楽しく過ごしたいもの。

 

余談ですが、Seek(オーストラリアの求人サイト)を見ていたら ときどき面白い求人を見つけるの。

最近は、クリスマスに向けた サンタクロースの募集を見つけて「なんて楽しそうな!」と思いました。募集の条件を見たら「年配のフレンドリーな男性」が対象で、アウトでした。そりゃそうか…笑

変わった求人を見つけるとちょっと嬉しくなるの、なんだか宝探しみたいよ。

 

★★★

こんな感じで、あれこれ工夫しながら お仕事を探してます。

少しでも採用の確率を上げられるように & それまでの過程も楽しめるように。

 

今はオーストラリアへ来ている外国人がすごく多くて、お仕事さがしには大変な時期だと聞いています。

私もちょうど同じタイミングで来ていて、そう簡単にいかないみたい。

それすらも後から振り返れば「いい経験になったな〜」と思い返せるように、頑張ります。

 

ではまたね :)

お仕事さがしの基準

語学学校に通っていない私は、毎日のようにお仕事を探して過ごしてます。

なかなか思うようには決まらず「はやく働きた〜い!」と思いながら応募しつづけてるの。

今日は、どうやって応募するお仕事を選んでいるのかを書いていくよ :)

 

★★★

オーストラリアでのお仕事探しは、だいたいこんな感じです。

・求人サイト or 会社のホームページをからオンラインで応募する

SNSで連絡する

・気になる場所へ行って履歴書を手渡しする

 

求人を見つけるまではすごく簡単で、調べ始めると すぐにたくさんの募集が見つかります。

…ではね、どうしてすぐにお仕事が決まらないのか?

私のお仕事が決まらない原因はこの3つです。

 

1.応募してもほとんど返事がなく、面接にたどり着いてもその後の連絡がない

この国は会社であろうと、本当に連絡が来ないの!!!!

オーストラリアに来たのも初めて、且つこちらの慣習もよく知らない私には「こんなにも連絡がこないのか。。」とカルチャーショックでした。

(日本でも就活したことがないけれど)日本だったら「たとえ結果が不採用であっても、応募してくれた人にきちんと伝えるのは礼儀」って気がするし、たいていの会社は返信とかちゃんと返ってくるでしょ。

だけど、ここはオーストラリア!日本の常識なんて ぜんぜん通用しなかったりする。

本当に働いてみたい会社には追っかけてメールを送りますが「返事がなくて当たり前」だと思って 落ち込まないようにしています。

 

2.英語のレベルが足りていない

これはお仕事を探すときだけでなく感じること。

もともと私の英語レベルはそんなに高くはなく「日常生活ができて友達と話せる」くらい。話す人によってはアクセントの癖が強かったりして、あまり聞き取れないこともあります。

ずっとマジメに英語を勉強してきたわけではないので、入国した瞬間に「うわぁ、ここで働けるかな…」と心配になることもありました。もっとスムーズに話せたらラクだなと思うし、まだまだ伸びしろはたくさんある。

(意外だったのは 英語ができなくても働けている人はたくさんいて、語学力がすべてでもないのか…!?ということ。運の要素も大きめです。。)

 

3.仕事を選んでいる

基本的には「なんでもやります、働かせてください!」という気持ちでいるけれど、いくつか基準を設けて応募するポストを選んでいます。

★★★

私が大切にしている基準は この3つ。

1.身体を壊すような仕事内容でないか

2.差別を受けやすい環境でないか

3.長時間、過ごせるような環境か

 

1.身体を壊すような仕事内容でないか

これはいちばん大事なこと。

どこにだって危ない場面はあるし、安全そうな場所にいても事故に遭ってしまうことだってある。どこにいても「事故なんて起きません!」なんて保証はありえません。

私は重いものを運んだり、「体力勝負!」な業務の経験もあるけれど、それでも工事現場とかマイニングとか、ものすごく危険が伴うお仕事は怖くてできません。

 

資格さえ取れば働けるかもしれないし、その分お給料だって多く貰えるのは間違いない。

けど、期間限定のワーホリで腕とか失ってしまったら元も子もないでしょ。

もともと出稼ぎ目的でオーストラリアへ来たのではないし、お金よりも安全や健康が第一だと考えてるの。

 

2.差別を受けやすい環境でないか

これも、メンタルを守るために大切なこと。

日本にいると「差別」だとか深く意識する機会が少なかったけれど、1歩外に出れば私たちアジア人はマイノリティであり「差別をされる」対象です。

 

悲しいお話だけど、同じアジア人どうしでさえ差別があります。

私が渡豪したときにはちょうど東北の原発から汚染水が放出されたタイミングだったの。そのときに 韓国人や中国人オーナーの元で働いていた日本人は嫌味を言われたり、「日本人ムカつく!」という理由だけで仕事をクビにされた人がいる…という話を聞きました。

 

どこへ行っても差別があるのが現実だし、オーストラリアへ来たばかりの時期にそんな話を聞いたから、少し過敏になっているかもしれないけれど。

もともと私のメンタルは決して強いほうではないし、不慣れな環境で暮らしているだけでも頑張っている状況。そんなので、自ら差別を受けやすそうな職場は選べません。

(もちろん優しい人はたくさんいるし、その人次第。実際に働いてみないと分からないこともあります。)

 

3.長時間、過ごせる環境か

これも心身を守るために大事なこと。

私はサカナの生臭い匂いがすごく苦手で、花粉症ももっています。

そんな私がお魚の工場で働くのは想像するだけでもムリだと分かるし、花粉が多いところで働けば きっと大変なことになると思う。

 

これまで 冷蔵庫や冷凍庫の中でも働いたことがありますが、(当たり前に!)身体の芯から冷えたり、すぐにお手洗いへ行けなかったりして健康に悪そうな気がしました。なので、選べるのなら避けたいポジション。。

私は まだ炎天下のところで働いたことがないし、せっかくオーストラリアへ来ているから牧場やファームで働くのも楽しいかも!?とか思ってる。

 

★★★

「本当に働きたいなら仕事を選ぶんじゃない」とか「仕事を選んでいる場合でしょうか…」と思う人もいるかもしれない。私も「やってみる前から良し悪しを決めつける」とか、できるだけ「食わず嫌い」にはならないように気をつけています。

 

私が応募するポストを選んでいるのは、「もしも仕事が見つからないまま貯金が尽きることになったら、そのときは帰国すればいいじゃない?」と思うから。

お仕事を探すのにある程度の努力はできたとしても、最終的にオーストラリアでお仕事が決まるかどうかは運の要素も大きいです。

「自分なりに頑張った上での結果なんだとしたら、それは仕方ないことなのかも。」と思ってるの。

 

「心と身体を第一に、それで楽しかったらパーフェクト!」って気持ちで。

今日もお仕事さがし、頑張るわよ!

 

ではまたね :)

お仕事さがしが先か、シェアハウス探しが先か

ワーホリでオーストラリアへ着いたら「まずは家探しから…」と考える人が多いと思う。

YouTubeやブログとかで情報収集をしていると、「まずは住む場所を確保してから仕事を探そう」という流れがメジャーなのかな?と思ったりする。

 

日本で仲良しな人たちからも「まずはお家探しだね…!」と言われてたし、数日前まではわたし自身も「早く住む場所を見つけないと、早く落ち着きたい!」と焦ってました。

★★★

入国してからもう1ヶ月。それ以来、私はずっとホステルやホテルに滞在しています。

最近シドニーからアデレードへ移動してきたところで、すごく居心地が良くて数ヶ月間くらい住んでみたいと思ったので、ホテルに滞在しながら何軒かシェアハウスを内見(インスペクション)に行ったりもした。

なんだけど、今はお家さがしを一旦お休みしております。

 

理由は、まだお仕事が決まってないから!

今は「オーストラリアのワーホリといえば!」なファームでのお仕事、お肉の加工工場とかいろんなお仕事に興味があって、募集を見つけたら場所を問わずにとにかく応募しているところなの。

★★★

オーストラリアでの職探しはいつ返事が来るか分からないし(結果が不採用だとしても 返事があるだけで奇跡みたいなレベル)、採用となれば すぐに現地へ行くことになる。

 

この国はとにかく広いから、他の州や島に行くとなったら数日間もバスや電車に乗ったり、飛行機で移動するの(シドニーアデレード間でも1,300km以上とか離れてます)。「荷物取りに行くか〜」なんて、すぐに行き来できるような距離じゃないのよ。

(電車で丸1日とか、、大変そうだけどちょっと乗ってみたい気もする)

★★★

しばらくは「いつどこへ行くことになるかも分からない」という状況なので、シェアハウスの契約をした直後に仕事が決まって移動になるかもしれない。

 

だいたいの物件には「退去の2週間〜1ヶ月前に教えてね」というルール(notice)が決められています。それが、今の状況では守れないかも…と思ってきた。

内見のときには自分の事情を伝えるようにしてきたものの、内見を重ねるごとに「このまま契約すればオーナーの方とトラブルになるかも」と感じるようになってきました。

 

慣れない環境にいるから、ややこしい争いとかはしたくない。

今回のお家さがしでは「いい物件はすぐに売り切れてしまうけれど、入れ替わりが激しい分『いいシェアハウスがどこにもない』なんて事態にはならないだろう」と学びました。

そんなわけで、またしばらくホステル生活が続きそうな予感。

 

ホステルはシェアハウスよりも割高で、周りの音がうるさくて眠れない日もあるけれど、いまの私には「いつでも出られる」と思える方がずっと大事なのです。

焦ってくると判断力も鈍るから、落ち着いて考えていきたいな。

 

まずはお仕事探し、がんばろう。

ではまたね :)